就業規則・助成金・人事制度

工場移転による社員の解雇

 私が入社するまでの最盛期には直営の工場が3箇所ありました。

そのうち、本社工場は近隣環境が変化し製品在庫を置くのみとなり、宇治に有った工場は京滋バイパスが通過するこ
とから製造が難しくなりここも最終的には撤退することになりました。京滋バイパスの通過による立ち退きがわかった段
階で、滋賀県の信楽に主力工場を移転し生産体制の整備を進めてきたようでしたが当時の絶対条件であった日本工
業規格(JIS)が一時的に外れることにもなり、少なからずマイナスに作用してしまいました。また、同時に熟練工に育っ
た人材の離職も重なり品質面からのマイナスも大きかったと思われました。

その時の離職票の記載理由が『工場移転先が遠隔地となり、通勤不可能による離職』とされていました。
自分自身初めて失業手当を受給したときには何となくただもらっていただけでしたが、離職理由による失業手当の違い
のあることがこの理由を記載していた離職票をみてはっきりと理解できました。

最終的には、制度融資の関係もあり京都府内に主力工場を移転することになりました。会社に入社後、滋賀県のプロ
テストコースで有名な信楽カントリーに行くと言ったときに、父が『コースをまわっていると近くの宗教法人から太鼓の音
がきこえると思うが、そこが信楽工場跡地だ』と話をしてくれ、実際に太鼓の響きをきいたときには何とも言えない複雑
な気持ちになりました。

入社後、それまでの業績の流れを確認したりする中で人材の流出による影響や品質レベルダウンによる業績との関
係が明らかになりました。中小企業における、人材の重要さを少なからず実感したと同時に人材次第で大きくジャンプ
アップ可能ではないかと思ったのがこの頃です。

今、中小企業は人材獲得のチャンスです。マッチングさえうまくいけば大きな戦力となる人材が採用できる状況といえる
でしょう。大手企業があわずに退職に至った人の中には、中小企業であるからこそ輝く人もいるはずです。

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